まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

読書

香川の自然ガイドマップ5 有明浜の自然

頂いた。綺麗な作りになっている。1冊の本にして欲しかった内容。

【書評】科学立国の危機: 失速する日本の研究力

「科学立国の危機: 失速する日本の研究力」豊田長康(2019)東洋経済新報社. 夜のお供でだらだら読んでいた。感覚的にも著者の主張は同意できるものも多いし数多くのグラフや表もそれを事実として裏打ちしているように見える。本当に危機的な状況なのだと思…

【書評】 われから

特別展で使う予定で、自前で買ったけど、絵本と馬鹿にしていてごめんなさい。素晴らしい本だった。生きもの愛のある良い本。海に行きたくなった。

【書評】 侵略!外来いきもの図鑑 もてあそばれた者たちの逆襲

読んだ。とても良い本だった。ちょっとデフォルメしすぎかなと思う種もいたけどかっこよくかわいく描かれている種が多く、絵も内容も書いてあることにも生きもの愛が感じられた。それ以上に各所にちりばめられているクスッとさせるギャグがドストライクで笑…

【書評】島の鳥類学

いま読んでいるところだが、とても面白い!積読していたのがもったいなかった。これは琉球列島好きの全生き物屋にお勧め。

【書評】日本産カミキリムシ大図鑑(I)

藤田宏・平山洋人・秋田勝己(2018)日本産カミキリムシ大図鑑(I)324pp., むし社. これまた素晴らしい図鑑が出た。標本写真も綺麗だし図鑑の体裁もカッコいい。そして解説も面白くて有用。硬い所と柔らかいところが混在しているのは何とも良い味がでてい…

ヤドカリのグラビア

タイトルからして何だかやらしい。でもさる方が「図鑑はビニ本」と言われていたので、このタイトルは間違いではない。それにしてもこんなに多様な世界があるとは知らなかった。今度磯に行ったら「ヤドカリGO!」しようっと。 この本はきっと稀少本として我が…

【書評】カメムシ博士入門

お勧め! 安永智秀・前原諭・石川忠・高井幹夫(2018)カメムシ博士入門.212 pp., 全国農村教育協会. いろいろ役立つ本。でもカメムシを調べるなら本書だけでなく図鑑類も併用しないと無理。そういう面ではある程度知っている人向けの本になっている。

【書評】ハカセは見た!!学校では教えてくれない生きもののひみつ

楽しく読了。小松ワールド全開。これは良い、小学校高学年くらいの生きもの好きに読んでもらいたい。けど、今の小学校高学年には少し難しいかなということと、これを読みながらニタニタできる子供は今時いるのだろうかということを考えると、寂しくなる。も…

【書評】アウトプット大全

書店で見かけ、立ち読みして面白そうだったので買って読む。 アウトプットを広義にとらえ、いろいろなアウトプットが重要だと説く。学生や社会人フレッシュマンにはお勧めの内容かな。でも、ちょっと自分には合わなかった。いくつかはなるほどと思うところも…

【書評】論文を書くための科学の手順

本書を読むとすぐに論文がかけるようになる、というような内容ではない。卒論生が卒論に取りかかる前に読むと良いような内容。後付けでも良いから仮説検証に持ち込むと理解がすすむ理由が判った気がする。 学部生、修士学生におすすめ。というか、共通教育な…

新着本

出張中に2冊届いていた。ぺらぺらめくってみたがどちらも良さそう。こういった、その道のプロが優しく解説という丁寧で良い一般の人向けの教科書は今の流行なのだろうけど、その道のプロが妥協を許さずがっちり解説という本もとても重要。カメムシはそのどち…

【書評】13歳からの研究倫理

大橋淳史「13歳からの研究倫理」化学同人 13歳というと中学生。中学生から研究やその倫理を教える必要性があるのか、という疑問を持ちつつ読んだ。なるほど、これまでは研究倫理と言うのは研究室に入って研究を進めつつOJTで学んでいくものと思っていたが、…

【書評】これからのエリック・フォファーのために

荒木優太(2016)「これからのエリック・フォファーのために 在野研究者の生と心得」東京書籍 在野研究者の勧め、のような内容で16人の先達を紹介しつつ著者が考える40の在野研究の心得を説いている。先達の来歴や苦労話などはどれも面白いが、それらはナビ…

【書評】イモムシとケムシ

またまた素晴らしい図鑑が出た。これが子供向けでこの金額とは驚き。掲載種数を減らしてもう少しイモムシを大きくしても良いのに、と思ったが、数も魅力だから仕方ない。

日本産カエル大鑑

改定されるのか!欲しい。大判でこの金額は安い気がするけど、うーん・・・・

【書評】多様な花が生まれる瞬間

素晴らしい楽しい自然科学書。この著者の論文はいくつかよんだことあるし、知り合いの名前もたくさん出てきて、親しみをもって一気に読んでしまった。最近は若手研究者の面白い本がたくさん出ていて楽しいし嬉しい。 最近嫌なニュースや悲しい出来事が多く、…

小松本

良かった。 「昆虫学者はやめられない」は、共感できる文章が多かった。ケスジドロムシ登場のところは、自身の体験と重なって、うんうんうなずいて読んでいた。 「絶滅危惧の地味な虫たち」も、この昆虫の写真を出すのか!という写真が多く文章も良かった。…

道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔

「道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔」 息子が自分の小遣いで買って読み終わった後に、親に「読むように、子育ての参考になるから」、と渡され読んだ。 うーん、子育ての参考にはならないな。あまりに環境も才能も違いすぎる。ただ、結局真面目が一番、とい…

【書評】したがるオスと嫌がるメスの生物学

ラオス行きの機内で読了。とても楽しく勉強になる一冊。しかしこのタイトルと帯の言葉は何とかならなかったものか。書店で買うのが恥ずかしかった。 細かいところで、虫屋的に間違っているなという箇所がいくつか、解釈や表現が微妙かなという箇所がいくつか…

【書評】基礎から学べる菌類生態学

これ素晴らしい。本当に基礎から学べる感じ。絶対に買いの1冊。そして菌類を調べたくなる。値段も手ごろなのが嬉しい。

大学が壊れる

思わず手にして買ってしまう。ちょっとオーバーかなというところもあるけど、概ね同意できる内容だった。 ついこの前のことが既に記事になって掲載されていることには驚いた。まるでネットの記事をそのまま印刷したような感じ。誤字も見られるし。印刷業界が…

【書評】琉球列島の蚊の自然史

「琉球列島の蚊の自然史」宮城一郎・當間孝子(著)東海大学出版会,2017年 研究室の大先輩が書かれた本なので、買わねばと思いつつ延び延びになっていて、やっと購入。 素晴らしい。 琉球列島の蚊に関する研究だけでなく、いろいろな話しが書かれている。堅…

中国のクワガタムシ

Huang Hao & Chen Chang Chin, 2010. Stag Beetles of China I. 288pp. Huang Hao & Chen Chang Chin, 2013. Stag Beetles of China Ⅱ. 716pp. Huang Hao & Chen Chang Chin, 2017. Stag Beetles of China III. 524pp. 論文集のような作りになっている。図鑑…

【書評】 したたかな寄生

成田聡子(2017)「したたかな寄生 脳と体を乗っ取り巧みに操る生物たち」幻冬舎新書 病床で読了。面白い。新書でこの内容が読めるというのはお徳だし本当にお勧めの本。今年読んだ本の中で、1,2番目に面白かった。私が寄生と共生に興味があるからかも知れな…

【書評】ヒラノ教授の論文必勝法

この前の東京出張の際に購入し、帰りの機内と今日の病院の待合室で読了。楽しく読めた。 分野が違うので作法等は違うけど、参考になることが多かった。13章と14章の大学と大学教員に関するところは、まったくそのとおりだけど、なかなか難しいよな、と思って…

【書評】僕は君たちに武器を配りたい

この前の出張中に読了。 2011年に書かれた本だが、現在読んでもいろいろ勉強になる内容だった。ぜひ学生に読んでもらいたい内容。 いろいろな物や仕事がコモディティ化している世の中で、自分の立ち位置を理解し、セールスポイントを伸ばしていこう、という…

【書評】三度目の殺人

行きの機内で読了。映画では触れなかった、判らなかったことのいくつかは判明したが、やはり真実は判らなかった。すっきりさせることを望んでいただけにモヤモヤが残った。映画の場面を詳細に描ききっていて、映画も小説も良かった。 どうでも良いが、東京か…

【書評】昆虫の交尾は、味わい深い…。

上村佳孝「昆虫の交尾は、味わい深い…。」(岩波科学ライブラリー) まずはイグ・ノーベル賞の授賞おめでとうございます。そして、この本はその授賞研究の優しい解説書として書かれたような内容だ。肝心のトリカヘチャタテは4ページしか触れられていないが。 …

進化本2冊

この2冊は本当に面白かった。特に右の「歌うカタツムリ」は、文章も綺麗で楽しい。あとの方の自分の教え子たちなどの日本人の若手研究者の研究を紹介している箇所は、愛情にあふれ、ここを書きたいがために本書を書いたのかなとすら思った。 左の「すごい進…