まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

【書評】日本産カミキリムシ大図鑑(I)

藤田宏・平山洋人・秋田勝己(2018)日本産カミキリムシ大図鑑(I)324pp., むし社.

これまた素晴らしい図鑑が出た。標本写真も綺麗だし図鑑の体裁もカッコいい。そして解説も面白くて有用。硬い所と柔らかいところが混在しているのは何とも良い味がでている。オキネキをアマミネキの亜種にしているところは、著者らの心意気を感じられる。いや、たぶんその通りなんだと思う、採ったことないけど。ビール片手にざっと読んだだけなので、読み切れていないがこれまでのカミキリ図鑑で一番の出来だと思う。これは買いの一冊!次号が楽しみ。

新タクサをいくつか創設しているが、このパートだけでも図鑑とは別に「月刊むし」ででも簡単で良いので掲載されていれば良かったのに、と思わざるを得ない。この点は先のゴミダマ図鑑と同じ理由で残念に思う。また、現行の命名規約上はstat. nov.を付ける必要がない所にstat. nov.が付いているところがある(慣行の使用方法のままという意味)。これはアウトではなし私も付けたくなる気持ちは理解できるものの、そういったことに拘る人からは一言言われるケースだと思う。

f:id:yoshitomushi:20190101232912j:plain

f:id:yoshitomushi:20190101232907j:plain