まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

シャクナゲフクレアブラムシ

D. Sasaki, J. Souma and Y. Matsumoto (2021) New localities for Neoamphorophora ledi (Hemiptera, Aphididae) in Japan. 昆蟲(ニューシリーズ),24(2): 29–33.

シャクナゲフクレアブラムシ(新称)Neoamphorophora ledi (Wahlgren, 1938)は日本からは日光でのみ記録されていたが、北海道、本州(長野県)、九州(大分県)でも採集され記録された。とってもカッコいいとっても解りやすい種だと思う。シャクナゲの葉の表の主軸に付いているというのも素晴らしい。で、今年も春先から数か所でシャクナゲを探索していた。が採れていないので悔しい。採りたい。あと、シャクナゲに付くグンバイも採ってみたい。

いち早く日本初記録の論文を探し出し(これ)、著者らに紹介したことで謝辞に名前を入れてもらったが、自分で先に探し出したかったというのが正直な感想。

 

(6/21追記)

5月に探して見つからなかったところに再度行ってみたら見つけた!かわいいしカッコいい。

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シャクナゲフクレアブラムシ

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新葉の表の中心に列になって付いている。かわいい。

 

ヒグマ

朝から東区に出たヒグマのことで頭がいっぱい。嫁さんの実家まであとちょっとのところで駆除されたようだ。それにしてもあんなところに出るとは本当に驚き。向こうに住んでいた時によく行っていたイオンとか駐屯地とか出てきて懐かしかった。どこから来たのだろう。私は、誰かが無許可で飼育していたものが逃げ出した説を力説したが、嫁さんに馬鹿にされた。

札幌に転勤になりすぐの頃、家の近くの道路を歩いていたら、歩道の真ん中に大きな黒い糞があり驚いた。その時は西区の街中に住んでいて、こんなところにもヒグマが出るんだ、と全身の毛が逆立つような恐怖を覚えつつ通り過ぎた。しかしふと気になり、近くの木の枝を折ってその糞のところに引き返し突っついてみた。硬い、異様に硬い。よくよく見ると、黒いコンクリートの塊だった。西区は山に近いこともあり山際ではたびたびヒグマが出て騒ぎになることがあるが、さすがに街中に出てくることはない。ましてや街中の林すらろくにないような東区でヒグマが出るというのは、ゴールデンカムイの時代ならいざ知らず、現代では驚き。

ヒメドロムシのUCE

Kobayashi, T., M. Hayashi, Y. Kamite & T. Sota (2021) Molecular phylogeny of Elmidae (Coleoptera: Byrrhoidea) with a focus on Japanese species: implications for intrafamilial classification. Systematic Entomology, early view. DOI: 10.1111/syen.12499

主に日本のヒメドロムシのUCEにより系統解析を行い、幼虫・成虫の形態形質をマッピングしている。これは良い仕事だし面白い。Macronychiniが単系統だけどElminiは多系統。でもいくつかのクレードに分けられそう。幼虫や成虫のいくつかの形質は系統をよく反映しているようだ。今回の樹もかなり美しく形態形質の上でも納得できそうなところが多い。Podonychusはどの辺に来るのだろう?

分類学的措置も行っていて、Gonielmis SandersonとOptioservus SandersonをHeterlimnius Hintonの新参シノニムとしている。また、以前から言われていたようにNomuraelmis SatôをStenelmis Dufourの新参シノニムににしている。

StenelmisとOrdobrevia、それにZaitzevia周辺は属の再検討が必要なことはこの論文からも明らか。

悲しいことがあった2

これもこの前登った山での出来事。

山を下りて林道に停めた車に戻ってくると、ネコがいた。まだ幼いペルシャ系のネコだった。人を見ても逃げようとしないし、車の横で腰を下ろした状態でじっとしてこっちを見ている。おいおい、ここは山の中だし一番近い民家からも8㎞ほど離れているのにどうしたことか、と思ったが、何となく察した。痩せてガリガリだし口と足の周りは泥だらけ。ある程度飼われて大きくなった段階で捨てられたのだろう。山奥の方が餌が多いとでも思ってこんなところに捨てて行ったのだろうか。時々来る登山客に餌を貰って何とか食いつないでいるのだろう。どうしたら良いのか考え、とりあえず捕まえて下界に降ろしてあげよう、その方がましだろうと思った。

おいで~と猫なで声で呼ぶと、こっちに来る素振りはするがある一定距離以上には近づかない。ならばと網で捕まえようとするが、射程圏内には入れないし、車の下に逃げ込んだりとなかなか賢いしこちらを警戒している。結局捕まえることもできず、諦めて置いてきてしまった。しばらくは生きているかも知れないが、長くはもたない気がする。

人間不信だけど人間を頼りにしないと生きていけない存在が、あんな山の奥に放置されていることを考えると可哀そうで仕方がない。ネコは優秀なハンターで野生生物を捕食することで問題になっている地域も多いが、あの個体があの環境で生き延びれるとは思えない。車について山を降りてくればよいものの、あの場所から離れようとはしなかった。餌がもらえた成功体験でもあったからなのだろうか。

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ネコ(本文とは関係ない個体)

 

アンゴラのチビドロ

KEITA MATSUMOTO (2021) New species and records of Angolan Limnichidae (Coleoptera: Byrrhoidea). Zootaxa, 4985(1): 111–117. 

アンゴラからSimplocarina angolensis Matsumoto sp. nov. とByrrhinus angolensis Matsumoto sp.nov.の2新種を記載。

アイヌホソカタ

H. TANAKA, D. SASAKI & S. KAMITANI (2021) A new species of the genus Luzulaspis (Hemiptera: Coccomorpha: Coccidae) from Hokkaido Island, Japan. Zootaxa, 4985 (3): 414–422.

アイヌソカタカイガラムシLuzulaspis kinakikir Tanaka sp. nov. を 比布町から記載。ビロードスゲがホストとのこと。カイガラムシなのにカッコいい。