まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

ナウシカ

昨日は「風の谷のナウシカ」が金曜ロードショーで入っていたので娘と一緒に見た。何度見ただろうか。とにかくジブリ作品の中で一番好き。昨夜の放送はデジタルリマスター版なのだろうか、色彩が以前見た時よりも鮮やかな気がした。あと、画角も何か気になった。気のせいだろうか。

ナウシカには2つの思い出がある。

ちょうどナウシカの映画が公開されていた時は小学生で、同じクラスで仲の良かった渡辺君からナウシカは面白いから見た方が良いと勧められた。渡辺君はアニメ好きの気がやさしい人で生き物も好きだったし家も近くだったのでよく一緒に遊んでいた(ちなみに渡辺君とは家の近くの甘味処に2人で入り蜜豆を食べたこともあった、思えば大人同伴ではなく飲食したのは初めてだった)。勧められたとき私はナウシカのことはよく知らなかった。テレビで主人公の女の子が空飛ぶ白い飛行機に乗っているコマーシャルが流れているのは見ていた。で渡辺君に言った。

「なんで主人公はお尻丸出しなの?なんかスケベな感じ。」

ナウシカは色の淡いスパッツ(?)を履いているのだが、何も履いていないように見えたのだ。渡辺君は静かに怒ってしまった。このことが理由という訳ではないが渡辺君とはその後疎遠になってしまい、この思い出は申し訳なかったなという気持ちだけが残る。

・・・・

時は流れ、私もナウシカも見て漫画版も読んでいた高校生の頃、中学校時代の同窓会が開かれた。高校は男子校だったので、久しぶりに女子がいる場所でドキドキしていた。中3の担任だった小林先生も来ていた。小林先生は楽しい人で生徒からの人気もあった。私も好きな先生の一人だった。先生は一人だけお酒が入っていたのでかなりへべれけになっていろんな生徒に絡んでいた。私も絡まれた。

「君は昔から鳥とか魚とか虫とかばっかり追いかけていて、本当に好きなんだなと思う。君を見ているとナウシカを思い出すよ。君はナウシカのようになってください。」

先生、酔っ払いすぎですよ、とその時は誤魔化したが、とても嬉しかった。これまでの人生で一番の誉め言葉だ。

先生、あなたはもう定年だろう。変わりないのだろうか。私は、あなたの何気ない一言が支えになって、今でも変わらず虫とか鳥とか追いかけることができている。