まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

島の昆虫

学生の頃にいた地域の同好会誌に、その地域の無名な離島の昆虫相のリストばかりを出している人がいた。重要性は判るが派手さはなく、学生の私はつまらないと思っていた。歳を重ねたからだろうか、やっと面白さが解るようになってきた。つまらないなんて間違いでした、すみません。

離島に行くとその島独特の雰囲気や生態系がある。基本的には本土と似ているが、本土では普通にいる種が欠落していたり、比較的珍しい種が優占していたり、微妙に異なっていることがある。リスト化しただけでは見えてこないし、実際に行ってみて見えてくるところもある。そういった多様性は、海流や本土からの距離、島の大きさ、人的干渉の大きさ、歴史的背景など、様々な要因に起因すると考えられるが、それらだけでは解らないことも多く、分布調査が好きな人にはたまらなく魅力的なテーマだと思う。

山塊ごとに昆虫相が違っているように、いやそれ以上に島の昆虫相は変わってくる。ただ、小さな島や本土に近い島だとその違いが小さく、一見すると面白さが判らないのだ。”通”の域だと思う。

瀬戸内には無数の島があり、調べてみると面白い発見がありそうだけど、地味だし大変だからなかなかやる気がおきてこない。でも、主要な島だけでも行って調べてみたい。アブラムシなんかは調べたら面白い発見がありそう。