まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

公募

家が狭く、子供たちの部屋のスペース確保で私物を片付けたり研究室に持ち込んでいたりしている。公募に出しまくっていた時の書類一式が出てきた。束にして20㎝ほど。そのまま捨ててしまっても良いのだが、記念にとスキャンして保管することにした。

どこに出したかははっきり覚えていないが、19敗したあとの20戦目で今の職場に移ることができた。19の中には、専門が違いすぎて今となってはどうしてこんなところに出したのだろうとか、現職の人を見るとあの人に決まって良かったよねとか、あの人だったら自分の方が適任だったのではとか、いろいろ思うところもある。いわゆる「お祈り」の手紙には応募者数が書かれているものもあり、かなりニッチな公募でも114人とか70人とか書かれているものもあった。いかに厳しいかわかる。最終選考や面接までいったものは数えるほどしかないが、そのうちのいくつかは、その当時、本当に移りたいと思っていたので落ちた時はショックも大きかった。

先週話題になったこのニュースにはショックを受けた。なぜこんなに優秀な人材が消耗されてしまったのだろう。大学の公募に20以上出して落ちたというところもショックだった。もう少し他の道を探すなど方法はなかったのだろうか。分野も違うし立場も違うので偉そうなことは言えないが。

「研究者は職業ではなく人生です.」と三中さんが書かれているが、分野にもよるし、どういうベクトルでどういう研究をしていきたいのかにもよるので一概には言えないけど、研究活動を続ける方法はいろいろあると思う。研究者としてどういうことがしたいのかを定期的に考えるべきかも知れない。そのうえで、どういう進路を目指すべきか、今の立場で何ができるのか、を客観的に問い直すことが重要だろう。