まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

朽木

札幌にいる時に毎年見に行くある有名な倒木があった。超有名な倒木だったのだが、毎年同じところから写真を撮影したら経年変化が追えるかも知れない。10年くらい続けたら面白いかも、と思って写真を撮り始めて数年経った頃、札幌を離れることになってしまい残念な思いをした。今でもあの倒木はゆっくり朽ちていっているのだろう。旧知の友のように時々思い出しては見に行ってみたいと思いをはせる。
倒木や立ち枯れは、樹木が枯れてから変化が始まる。どの倒木や立ち枯れも似たように見えて、実は周辺環境や立地によって、それらを利用する生物、つまり生えるキノコや付く昆虫が異なってくる。そしてそれらの生物がゆっくり分解しながら、立ち枯れや倒木という微環境がゆっくり変化していく。どの立ち枯れ・倒木をとっても来歴が違うし、1つとして同じものが無い。その多様性が生物多様性を維持している。
立ち枯れを切り倒すのは、立ち枯れを好む昆虫相にとっては大ダメージである。
危険木であるということで、立ち枯れをかたっぱしから切り倒すのはやめてほしい。もし切り倒すとしても、ある程度の長さを残すなど、配所が必要であろう。