先日、高校生の息子が人生初ライブに行った。あいみょん。良かったらしい。影響されギターはじめようかななどと言っているので、音痴なのだからヤメレ、と言っている。
思い返せば自分もライブ・コンサートに初めて行ったのが高校生の時だった。谷村新司。無料で何かに当選して行った記憶がある。親のカセットテープでアリスの曲は聞いていたので、意外に楽しめた。同級生も何人か行っていたということを後で知った。
学生時代はライブ・コンサートに1度も行かなかった。研究室の先輩に、「虫ばかりではなく、（心の底から興味が持てなくても）演技でもいいから、一般的な趣味を持て文化的興味も持て」と言われ、たいして興味もないのに映画に行ったり音楽聞いたりしていたが、ライブ・コンサートには行かなかった。そんな金銭的な余裕はなかった。そもそもその当時は、虫一辺倒で人間的にも屈折しすぎていたと今では思う。
社会人になって、少しは一般人に近づいて経済的余裕も出てきた。好きなアーティストのライブに行きたいと思ったが、行けなかった。東京にいたのでライブも頻繁に行われていたが、ファンクラブに入ったりチケットを取るのに電話したりと、それなりの苦労をしないとチケットが取れなかった。そこまでのファンではない層にとって優しくないんだな、と思った。
札幌に転勤になり変わった。好きなアーティストのライブのチケットが取りやすくなった。これは本当に嬉しかった。結婚するまでは年に2，3回はライブに行っていた。コンサート会場やライブハウスが市内にあってアクセスしやすいのも良かった。
年度末の報告書に追われている時期に、1人会社で休日出勤していた。連日の残業・出張で心がヤサグレていた。ふと調べると、今日はMISIAのコンサートが札幌ドームであって、当日券が若干あるらしい。そのまま仕事を放り出して地下鉄に乗ってドームに行くとチケットが手に入って何とか開園直前に滑り込めた。仕事で疲れた体にMISIAの歌声は染みた。こんなことができるから札幌は本当に住みやすい街だと思う。
今は田舎にいるので、なかなかライブやコンサートが近くで開催されない。あったとしても当たらない。行けない。嫁さんとB'zのコンサートに行きたいと思っているのだが、いつも当たらない。今年もダメだった。悔しいけど一家の中では息子はくじ運があってツイている。いろいろ当たる。小さなことに運を使うのではなく溜め込んで大きなところで使えれば良いのにと思うが、運ってそういうものではないだろうし小さなことでもコツコツ当たる息子が羨ましい。
