まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

ヒメドロムシのUCE

Kobayashi, T., M. Hayashi, Y. Kamite & T. Sota (2021) Molecular phylogeny of Elmidae (Coleoptera: Byrrhoidea) with a focus on Japanese species: implications for intrafamilial classification. Systematic Entomology, 46: 870-886. 

主に日本のヒメドロムシのUCEにより系統解析を行い、幼虫・成虫の形態形質をマッピングしている。これは良い仕事だし面白い。Macronychiniが単系統だけどElminiは多系統。でもいくつかのクレードに分けられそう。幼虫や成虫のいくつかの形質は系統をよく反映しているようだ。今回の樹もかなり美しく形態形質の上でも納得できそうなところが多い。Podonychusはどの辺に来るのだろう?

分類学的措置も行っていて、Gonielmis SandersonとOptioservus SandersonをHeterlimnius Hintonの新参シノニムとしている。また、以前から言われていたようにNomuraelmis SatôをStenelmis Dufourの新参シノニムににしている。

StenelmisとOrdobrevia、それにZaitzevia周辺は属の再検討が必要なことはこの論文からも明らか。