まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

Scarabaeoideaの系統

Ahrens, D., J. Schwarzer and A. P. Vogler (2014) The evolution of scarab beetles tracks the sequential rise of angiosperms and mammals. Proc. R. Soc. B, 281: 20141470. http://dx.doi.org/10.1098/rspb.2014.1470
著者に別刷り請求してPDF送ってもらった。意外に面白かった。日本で糞虫というとセンチコガネ科Geotrupidae、ダイコクコガネ亜科 Scarabaeinae、マグソコガネ亜科 Aphodiinaeを指すことが多いが、後2つは姉妹群を形成するものの各クレードの基部のグループ(stem group)は糞食性ではなく、糞食は植食性よりも後に分岐した可能性があるとのこと(両者で糞食性が独自に進化したことになる)。また著者らはセンチコガネ科を糞食性として扱っていない。へぇそんなもんなんだ、というのが感想。コガネムシ科内の系統関係は、ダイコクコガネ亜科 とマグソコガネ亜科以外が酷い状況で、今回示されている樹でも亜科やら族やらが入り乱れていて何だか破綻している。人気があるグループだから仕方ないのだろうか。