苅部治紀・須田真一・梅田孝・林秀信（2013）伊豆諸島のトンボ相．TOMBO,55:99-114.
伊豆諸島から記録されているトンボに関するレビューとその生息地の現状の俯瞰。マニアックな同好誌の記録も細かく拾っておりすごい。地元の愛好家（第4著者）を巻き込み纏めていることも素晴らしいと思う。現在までに22種（疑問種除く）が確認されているとのことで、やはり島であることと火山の影響を受けていること、陸水環境が貧弱なことからトンボの種数は少ないようだ。
本論文はトンボ以外の生物についても同地域を調査する上でとても参考になる。本土域同様に外来生物の影響を強く受けていることが示唆されているが、元々貧弱な水生生物相がさらに悪化しているということは、末期的で寂しい。神津島にビオトープがあったのは気付かなかった。
