まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

early viewはpreliminaryではない

Cranston PS. et al. (2015) Wiley’s Early View constitutes valid publication for date-sensitive nomenclature. Systematic Entomology, 40, 2–4.
読んだ。「Early viewはpreliminaryではない」、は理解できた。「Journal issueは著者と読者へのサービスだ」、という断定的文章にショックを受けた。印刷用の巻号頁立ても止めて(つまり冊子体を作らない)、early viewという言葉もやめてしまえば、すっきりするのだけど、そうでない場合は引用や記載年のことを考えると、このopinionは個人的になんだかすっきりしない。やはり冊子体を廃止する方向なのだろうか。印刷物を作らないと2カラムにする必要が無い、版組みもあまり意味がない、版組みとか編集作業が面倒、ということで、DTP作業の省力化に走り頁割が適当になる傾向にある。SEの頁割はかっこよかったのに崩れてしまうのだろうか。
ここでは議論されていないけど、論文本体ではなくsupplementary fileでの新種記載はありなのか、これはぜひ議論して欲しかった。今後、完全電子出版化されてくるようになると、early viewよりも由々しき問題になる気がする。
雑誌を編集する立場として、いろいろ鬱々と考えるところあり。JJSEはどうすべきなのだろう。考えるに今のEntomological Scienceのやり方は、実は一番紳士的なのかも知れない。今後はどうなるか判らないけど。