まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

ハマエンドウに寄生するMegoura

Wonhoon Lee, Takashi Kanbe, Shin–ichi Akimoto (2014) A new species of Megoura (Hemiptera, Aphididae) from Japan. ZooKeys 417: 37–44.
ハマエンドウに寄生するMegoura属のアブラムシがMegoura lathyricola Lee & Akimoto, 2014として記載された。基準産地は室蘭。パラタイプには長崎の標本も使用されている。日本沿岸に広く分布しているようだ。私自身も本種を隠岐と三宅島で採集していて、著者らに標本も提供していたが、それらは使われなかった。残念〜
和名はハマエンドウ・・・・で良いのだろうか?

三宅島産。ソラマメヒゲナガに似るが、頭部の黒色が薄く、体色も淡い。また、本種のほうがやや大きく体型もぼってりした感じ。やや大きめのコロニーを作り新芽付近の茎や葉に付いている。アリは随伴していない。春(5月・6月)に確認しているが、他の時期は調査していない。

隠岐産。しょうもない海浜ハマエンドウの小さな群落で確認された。ハマエンドウがあればどこでもいるというものではないようだ。島根の本土域でほれぼれするような自然砂浜で干からびるほどにハマエンドウをチェックしたことがあったが全く確認できなかった。

これはソラマメヒゲナガ。こうやって写真で見ると全く違うものに見えるが意外とよく似ていると思う。これまで種として認識されてこなかったのだから、やはり識別は難しいのかも。ちなみに島根の本土ではソラマメヒゲナガをハマエンドウから採集したことがあるので、ホストだけでは識別できない。