フィールドに出る時、定型のデータを取る調査の場合は調査票を事前に作っておき、そのフォーマットに従ってデータを取るべきだ。そうしないと決まって何らかのデータを取り忘れたり、データ自体が散漫になったりする。加えて調査票と調査マニュアルを作っておけば、フィールド調査を複数人で行うことも可能だ。風邪をひいた時に代役を頼むことだってあるかも知れないし！
そこまでの調査ではない場合、フィールドでの単なるサンプリングや趣味のフィールド調査などの時でも、フィールドノートに必ず何らかのメモをとることが重要である。私は「SKETCH BOOK」を愛用している。紙が耐水ではなかったり、表紙が外れ易かったり、欠点もあるが、安いし入手しやすいし、何よりこうして何年間も同じ規格のノートを使うと愛着が湧いてくる。私は年毎にノートを新調している。写真は松山に来てからの分。
フィールドノートに大切なことは、とりあえずなんでも書いておくことだと思う。あと重要なのは、無くしても大丈夫なようにノートに住所氏名を書いておくこと。
学生時代、電話ボックス（これ自体に時代を感じる）にフィールドノートを置き忘れたことがあり、取りに帰ることが出来ない場所であり諦めたことがあった。しかし数日後、親切な人がそれを送り届けてくれた。春先だったし、たぶんノートにはたいしたことは書いていなかったと思うが、それでも返って来たことがとても嬉しかった。今もそのフィールドノートは、他の年のノートと共に大切に保管している。
