まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

生物多様性

朝から雨。この冬は降水量が多い気がする。
午後から「愛媛県生物多様性普及推進フォーラム」を覗きに行く。募集人数は200名だったが、かなり多くの参加者(噂によると事前申し込みで200名以上になってしまったとか)に驚いた。中に見知った顔がちらほら居て、挨拶できたのは良かった。
フォーラムの中身は充実しており時間が短すぎた。事例紹介と小学生の歌がその中でもよかった。
生物多様性の認知が低いこと(生物多様性の重要性が浸透しないこと)は、自然との乖離が原因だという話をされる方が多かった。それはその通りだと思う。しかし愛媛県における昔からのかかわり方はどうだったのだろうか、ということと、今はどうなのか、ということが気になった。東高の生徒の発表で「春の七草」と「つくし」が例として出ていたが、会場に集まった人の中で、①自ら七草を採って食べた人、②スーパーで買って食べた人、③全く食べなかった人、それぞれどれ位の割合なのかをぜひ聞いてみたかった。このフォーラムを聴きに来る人はそれなりに興味がある人だろうから、①が3割くらいは居て欲しいなと思った。
山本さんが自らの活動を、「衣食住と自然科学とを近づけること」と表現されており、これは心に響いた。確かに自然観察会などを行っても、それが非日常であり続ける限り、自然との距離が縮まる訳ではない。呼吸をするのと同じように自然に接することが必須のこととなり、そしてそれを観察・科学することが生活の一部になってしかるべき。私も虫好きの学生に対して、研究することや何かの発見を形に残すこと(発表すること)が普通のこと・当たり前のこととして続けて欲しいと思っているし、それを学生にも言っている。それさえ習慣として身につけば、たとえアマチュアであっても虫の研究は続けられるし虫屋をやめることはないだろう。それなりの就職先でなければ虫は続けられない・続けない、と簡単に口にする学生も居るが、そうではなくて、もし続けられないのであればその人の人生にとってその程度のものだったということ。きっと”それなりの就職先”に就けたとしても虫は続けなかっただろう。