まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

【書評】 昆虫採集の魅惑

「昆虫採集の魅惑」 川村俊一 光文社新書 2002年
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読みたい本、読まねばならない本が、だいたい常に10冊以上自宅の本棚の一角に山積みされている。その中に同著者の最近の本がある。そちらを読む前にせっかくだから古い本も読んでしまわねばということで、こちらから読む。
虫屋には読み易い面白い本であったし、私には知らなかったエピソードも多かった。しかし、虫屋の中には標本の売買や“標本商”という職業に嫌悪感を抱いている人は少なくないし、ましてや一般の人には理解できないしますます良く思わない人も多いと思う。実際、自分も高校生の頃に標本を買おうとした時に母親に「虫を採って集めるのは良いけど標本を買うのはやめて」と言われた経験がある。なので万人にウケル本ではないと思う。
余談だが、魅惑と言う言葉は、「魅惑的な〜」とか「魅惑の〜」とかの前に付く使い方が一般的で、「〜の魅惑」という後ろに付くのはあまり聞かないな、と思って辞書を引いてみたが、特に間違いではなく、どちらもありなようだ。不勉強不勉強。