今年、九大のオーバードクターが放火・自死した事件は悲しくショックをうけた。この記事はとてもよく書かれているしその通りだと思うこともあった。ソフトランディング、確かにそうかも知れない。でも何か違うと私は感じた。自分の意見が定まっていないのでうまく書けないが、事あるたびにこのことを考えている。
漫画だしアカデミアの話ではないので例として挙げるのも良くないかも知れないが、ギャラリーフェイクの藤田玲司は、METを追われ画商として生計を立てている。私はそんな藤田玲司の生き方を学生の頃に漫画で見てカッコいいと思ったが、漫画の中でも「日陰の道」だと言われていた。日向を歩くことが目的ではないし、藤田は美に溺れ全てをささげることが彼の人生の中で重きを置いていることなのだと思う。
研究者は職業ではない、とよく言われるが、ハイアマチュアが多い博物学では特にアマチュアとプロの境界が曖昧だ。研究職に就かないと研究を継続できない研究分野があることは理解できるが、研究がすべてではない。何がしたいのか、何がしたくないのか、そういう自己分析が大切だと思う。
大学でのキャリアデザインの授業に出たことがある。業界研究や就活のやり方講座ばかりだった。確かにそこから得られるものもあると思う。でももっとぼんやりとしたことで良いので、長い目で見たキャリアを考え、それを思い描けるような授業が必要なのではなかろうか。
（加筆予定）
