まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

月刊むし

中学3年生だった私は、ある日、地元のよく行く本屋で衝撃の出会いをしてしまう。
「月刊むし」
Hな本でも見るかのように周囲の目を気にしつつ齧りつくように立ち読みした。買うには高いし内容も専門的すぎる。その日から毎月が待ち遠しくなった。毎月出ているかなという頃に本屋に行って時間をかけて立ち読みするのだ。
数ヶ月は立ち読みで我慢したと思う。しかし、我慢の限界で少ない小遣いからついに買ってしまうのである。最初に買ったのは1987年の198号だった。その号には中根先生の「日本のコメツキダマシ類についての覚書」が掲載されていて、よくは覚えていないが買わずにいられなかったのだろう。それからは、ほとんど毎号買うことになった。高校受験を控えている時期に何していたんだろう。現実逃避と親に言われたが、今思うと自分でもそう思う。
無事に高校に進学した私は、本格的に虫に目覚める。やはりその書店に通い月刊むしを購入。インターネットが普及する前の時代だったので、私の虫に関する最新の知識は全てこの「月刊むし」から得ていた。しかし時々、入手できずがっかりすることもあった。後にそれが小西さんという地元の同好者と競い合って購入していたということが判った。
大学生になり昆虫の研究室にも在籍し本格的に昆虫の研究をはじめるが、お金が無く購入できない時期もあった。お金が無くて購入できないからと短報を送りまくった時もあった(短報を投稿して掲載されると1冊貰える)。その短報を毎月送り毎号ゲット計画は全然うまくいかなかったけど、短報を書く練習になった。