お昼前に川人君とお出かけ。少し早めについてお昼食べながら散策。スギタニルリシジミがいたけど写真撮れなくて残念。
これ嬉しかった。たぶんあの属の幼虫で、種としては幼虫は記載されていないと思う。でもヨーロッパで知られる同属の幼虫よりも派手でカッコいい。1つしか採れなかったので、飼育するか標本にするか悩ましいところ。干からびたキノコに付いていた。
春っぽいコメツキもいた。
久しぶりに会った矢野さんにいろいろ教えて頂く。よいアドバイスも頂き来た甲斐あった。
Kundrata, R., Packova, G., Prosvirov, A.S., Hoffmannova, J. (2021) The Fossil Record of Elateridae (Coleoptera: Elateroidea): Described Species, Current Problems and Future Prospects. Insects 2021, 12, 286. https://doi.org/10.3390/insects12040286
コメツキの化石のリストと纏め。有用そう。
読んだ。分類群が分類群だけに、分類の研究だけでなくそれが応用に直結する話で面白かった。
ある程度の年齢になったら、研究者の皆さんはこういった自伝を書いてくれると良いのに、という見本のような本。
Li J, Li Q, Wu Y, et al. Mountains act as museums and cradles for hemipteran insects in China: Evidence from patterns of richness and phylogenetic structure. Global Ecol Biogeogr. 2021;00:1– 16. https://doi. org/10.1111/geb.13276
本文にある山脈の位置図と、Supporting Informationにあるその名称のリストは有用。
虫屋の中では、採ったやつが一番偉いという不文律がある。野外で実際に自分自身で探すこと、採ること、触ること、そういった経験は標本や文献による知識に勝るということかと思う。実際に私たちは生物を識別する際に大きさや色彩や行動など図鑑に書かれているような特徴以外に、肌触りなどの質感や雰囲気、周囲の環境、匂いなどの経験則を用いることがあり、そのほうが正しいこともある。
BiomeなどのAI画像診断は画像の診断経験をたくさんさせることにより、尤もらしい識別を行うことだが、さすがに質感や雰囲気までは学べないのではないかと思う。Biomeに投稿された他の人が撮影した写真を見て自身で感じた違和感、例えばこの植物にこうやってとまることなさそうとか、こんな人工物にとまらないだろうとか、そういったことで選択肢を絞ったり識別の間違いに気付いたりすることがある。まさに経験が識別に役立っているのだろう。
先日見た虫嫌い論文。室内などの背景に虫がいると嫌悪感が増すということであったが、そもそも虫への体験や経験が少ないことに加え、室内環境に虫がいるという違和感を感じてしまうのではないか。そう考えると、虫グッズにより慣れることができてくるのかも知れない、もっと虫のシャワーを浴び続けなければいけないのかも知れない。