まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

学名の安定

林亮太さんからのメール。こういう動きがあるのは知っていたが、真剣にはとらえていなかった。あまりにも馬鹿らしいので。ただ、賛同する人たちもいるようで、危機感をもった人たちが動きつつあるようだ。リサゲに宣言の原稿がアップされており、それを林さんが日本語訳をしてくれた。林さんのこういうボランタリーな活動は素晴らしいと思う。

下記リサゲ内のプレプリントに署名のリンクがあるので、賛同する人はぜひ署名して欲しい。というか、ICZNをちゃんと読んだ人なら賛同しない人なんていないと思うんだけど。あと、どの程度が不適切学名になるのかが想像つかない。nigro-なんていう学名はたくさんあるし、植民地時代の地名に基づく学名もあるだろうし、アニメの主人公に因む種小名も問題だという話にもなりかねない。

 

***ここから引用***

倫理的、政治的によろしくない学名について、先取権の原理を無視して変更できるようにしようという愚かとしか思えない議論が植物界を中心に発生しており、その影響が動物界にも及びつつあるようです。
こうした議論に対し、有志による国際共同宣言がresearchgate上で公開されました。
Jiménez-Mejías et al.,
Protecting stable biological nomenclatural systems enables universal communication: a collective, international appeal

https://www.researchgate.net/publication/375446195_Protecting_stable_biological_nomenclatural_systems_enables_universal_communication_a_collective_international_appeal

こちらのプレプリントは、自動翻訳による日本語原稿もresearchgateにupされておりました。日本語のみならず、韓国語や何語かもよくわからないアルファベット以外の翻訳原稿もresearchgateにUPされているようです。
しかしながら、UPされた自動翻訳原稿はあまり出来のよいものとはいえず、また自動翻訳による文章のスキップが散見されるもので非常に読みにくいものでした。
そこで、個人的に翻訳したものを著者に送ったところ、自動翻訳原稿を差し替えてもらうことになりました。
Jiménez-Mejías et al., 林 亮太 (訳)
(2024)「国際共同提言:安定した生物学的命名システムの保護が普遍的なコミュニケーションを可能にする」, DOI:10.13140/RG.2.2.21371.28967

https://www.researchgate.net/publication/377085065_andingshitashengwuxuedemingmingtixiwobaohusurukotodepubiandenakomyunikeshongakenengninarimasu

***