Sarah M. Smith, Roger A. Beaver, Anthony I. Cognato (2020) A monograph of the Xyleborini (Coleoptera, Curculionidae, Scolytinae) of the Indochinese Peninsula (except Malaysia) and China. ZooKeys, 983: 1-442. 10.3897/zookeys.983.52630
315種を扱いそのうち63種を新種記載。多くの分類学的措置も行っているようだ。重すぎて家のネット環境ではダウンロードできない・・・・日本産種に関する措置もあるようだ。(11/7以下追記)
日本産についても多くの分類学的措置等が行われている。拾いきれていないかも知れないし、他の論文で既に措置されているものもあるかも知れない。なお、和名や分布は日本列島の甲虫全種目録 (2020年)を参考にした。この論文の内容をチェックするのにさらにほかの論文を調べねばならないという大変な苦行だった。。。
<新種>
Amasa tropidacron sp. nov. 日本(西表島、沖縄島);ベトナム(基準産地)
<日本新記録>
Amasa schlichii (Stebbing, 1907) 西表島;
Anisandrus maiche (Kurentzov, 1941) 本州;中国、朝鮮半島、ロシア、アメリカ
Euwallacea andamanensis (Blandford, 1896)九州;バングラデシュ、ミクロネシア、中国、インドネシア、インド、ラオス、マレーシア、ミャンマーニューギニア、タイ、ベトナム
Microperus nudibrevis (Schedl, 1942) 日本(沖縄島);中国、マレーシア、タイ、ベトナム
Planiculus limatus (Schedl, 1942) 日本(沖縄島);インドネシア、マレーシア、ニューギニア、フィリピン、タイ、ベトナム
<新結合>
Leptoxyleborus machili (Niisima, 1910) Ancipitis属から移動。
Euwallacea minutus (Blandford, 1894) Storer et al. 2015によりXyleborusから既に移属されていた
シイノキクイムシDebus emarginatus (Eichhoff, 1878) Hulcr and Cognato 2010aにより既に属が移動していた。
ザイノオオキクイムシBeaverium magnus (Niisima, 1910) Smith et al. 2018cにより属移動されていた。西表島は新分布? 分布:日本(四国、西表島)、中国、インド、台湾、タイ、ベトナム
<シノニム>
ミサトザイノキクイムシCyclorhipidion bodoanum (Reitter, 1913)Cyclorhipidion misatoense (Nobuchi, 1981)がシノニムに。分布:日本;中国、ラオス、朝鮮半島、ロシア、台湾、ベトナム、タイ、ヨーロッパ、アメリカ
ガンショキクイムシCyclorhipidion distinguendum (Eggers, 1930) Xyleborus ganshoensis Murayama, 1952がシノニムに。分布:日本(本州、四国、九州);中国、インド、ネパール、韓国、タイ、ベトナム、アメリカ、フランス
<新分布地;国内の分布地追加等>
アマミアカクビキクイムシAmbrosiodmus asperatus (Blandford, 1895) 日本(奄美大島、西表島)オーストラリア、ブルネイ、中国、インド、インドネシア、マレーシア、ネパール、ニューギニア、スリランカ、台湾、タイ、ベトナム
オオスミザイノキクイムシAmbrosiophilus osumiensis (Murayama, 1934)日本(九州)、中国、台湾、ベトナム、アメリカ
イシダキクイムシAnisandrus dispar (Fabricius, 1792) ヨーロッパ、北アフリカ、ロシア、中央アジア、中国、朝鮮、日本(北海道、本州)、カナダ、アメリカ
Arixyleborus hirsutulus Schedl, 1969 Sittichaya et al. 2019によりボルネオとインドネシアから日本に移入された記録がある。分布はフィリピン、タイ
ミヤザキキクイムシCyclorhipidion miyazakiense (Murayama, 1936)日本(九州、沖縄島);中国、タイ、ベトナム
オノハラキクイムシDryoxylon onoharaense (Murayama, 1934)日本(四国、九州);中国、韓国
<その他>
アカマツザイノキクイムシXyleborus aquilus Blandford, 1894は日本以外からも記録されてきたが、ほかの種と考えられ本種の分布は日本だけに限定される。→本州、四国、九州
Euwallacea kuroshio Gomez & Hulcr, 2018(掲載もれ?)日本(沖縄島);インドネシア、台湾
Euwallacea perbrevis (Schedl, 1951)すでに日本からの記録あり? 分布:日本(沖縄);サモア、オーストラリア、ブルネイ、中国、フィジー、インドネシア、マレーシア、ニューギニア、パラオ、フィリピン、レイユニオン、スリランカ、台湾、タイ、ベトナム、アメリカ
Leptoxyleborus sordicauda (Motschulsky, 1863)すでに日本からの記録あり? 分布:日本;中国、インド、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、ニューギニア、フィリピン、ベトナム、台湾