まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

同じ店に通う派?それとも新規の店に行く派?

アブラムシには寄主転換をするグループとそうでないグループがあり、前者の場合は一次寄主(木本のことが多い)と二次寄主(草本のことが多い)の間を季節的に行き来する生活環をおくる。しかし中には、同種であっても寄主転換をしない個体群がいたり、寄主転換を行わないことにより種分化したと考えられるケースもあったりして奥が深い。いっぽう寄主転換を行わないグループは、1つの寄主植物上で生活環が完了する。
寄主転換を行うリスクとしては、寄主までたどり着けないことが一番大きいように思う。アブラムシの有翅型は、寄主間を移動する際に風に乗り空中プランクトンと称されるほど多く浮遊しているが、どれくらい能動的に飛翔できるのかは判っていない。しかし移動する寄主間の距離が離れていても毎年移動している訳だから、ある程度は自分の意思で飛んでいけるのだと思う。
寄主転換する種とそうでない種では、毎年の発生具合に違いがあるのではないか?後者は毎年決まった寄主上で見られるが、前者は飛んで来ない年もあるのではないだろうか?もしくは前者は毎年同じように同じ株で発生していても実は異なる個体群が発生していることもあるのではないか?
遺伝的基盤を調べないと詳しいことは判らないのは当然だが、去年と今年の発生状況を見てみると、寄主転換しないグループ、例えばオオアブラムシ類などでも去年発生したのに今年は全く見られないという事象が見られた。つまり寄主転換をしないグループでもずっと同じ寄主を利用している訳でなくある程度は移動しているようだ。何か面白そうなことが眠っているように感じるのだが、私の想像力ではそれ以上は判らない。