SUEYOSHI, M. & H.-Y. HAN (2011) Prochetostoma expandens (Diptera: Tephritidae) sp. n., a fruit parasite of Ilex integra Thunberg (Aquifoliaceae) in Japan. Zootaxa 2784: 39–50.
モチノキの果実を加害するミバエの1新種モチノキハマダラミバエProchetostoma expandensの記載。関東以西の本州、四国、八丈島から記載されたが、まだ産地は少ない。
成虫はモチノキの開花時期（4月下旬）に見られ、5月には1齢幼虫が実の中に見られ、10月には3齢（終齢）幼虫が見られるとのこと。12月には幼虫が実から脱出し（ジャンプできるらしい）、地上で蛹化・越冬する。
記載も生態の記述もとても丁寧で、とても良い論文。ここまで調べ上げるのは大変だが、分類の論文はこうあるべきだろう。
モチノキは自生種だが、産地を見る限り、市街地に植栽されたものからよく採れそうな感じを受ける。そういった場所のモチノキを集中的に探していけば身近で見つかるかも知れない。
