Crowsoniella Pace 1975はたいへん変わった甲虫で、1科Crowsoniellidaeを構成している。イタリア中部で栗の木の周りの石灰質の土壌中から得られたタイプシリーズのみ知られる（Ge et al., 2010）。これまではArchostemataに入れられてきたが、外見はカクホソカタムシなどに似ているので何だかすっきりしないなぁと思っていたら、Kirejtshuk et al. (2010)がなんとPolyphagaのCucujioideaに移動させていた。しかしさっそく、Ge et al. (2010)が反論している。両方の論文ともきちんと読んでいないが、おそらくはKirejtshuk et al. (2010)の早とちりではなかろうか。Ge et al. (2010)の方に軍配がありそう。
Sikhotealiniaと共にCrowsoniellaは標本の追加が望まれる。自分が間違って日本で発見してしまったら気絶してしまうだろうなぁ。
Kirejtshuk, A. G., A. Nel & F.-M. Collomb (2010) New Archostemata (Insecta: Coleoptera) from the FrenchPaleocene and Early Eocene, with a note on the composition of the suborder. Ann. soc. entomol. Fr. (n.s.), 2010, 46 (1-2) : 216-227.
GE, S.-Q., T. HO¨RNSCHEMEYER, F. FRIEDRICH & R. BEUTEL (2010) Is Crowsoniella relicta really a cucujiform beetle? Systematic Entomology (2010) まだearly view
