まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

フィールド

野外で生物を対象とする調査を行う人間として、少なくとも自分が住んでいる都道府県の生物の生息状況やフェノロジー、トピックスなどは押さえておきたいと考える。しかし移り住んですぐには、そういった情報や感覚が身に付かないものだ。10年ほど前に北海道に移り住んだ時には、2年間くらいはそういった感覚が全く身に付かなかったように思う。
今度は愛媛に移り住み、幸い今いる研究室にはかなりの文献や標本の蓄積があり、知識として情報を得ることには困らない。しかしフィールドに出られる時間がかなり少なく、身近な自然に関する知識や感覚が身につくには相当時間がかかりそうだ。「やはり野に置け蓮華草」、やはりフィールドに出て感覚的に覚えていくことが大切だ。
ということで、家族が旅行に行ったことを良いことに、フィールドに行く。と言っても車がないので自転車で近くの東野を初めて訪れる。

東野ではエサキアメンボの記録があり、今でも生息しているらしい。研究室の学生に聞いても、その具体的な場所はわからないとのことだったので、地図で池を探し当たりをつけて行ってみる。家から10分ほど。
まずは、上流の渓流で1時間ほどヒメドロ狙い。Zaitzeviariaが少し採れたのみ。ヒロバカゲロウの幼虫はハズレ。

次に下流側にあるため池に行く。あまり良いため池ではないが、もしここにエサキアメンボが生息しているならここしかない、という場所から水に入る。
ガサガサ、
いた!
この間、10秒ほど。あっけない出会いであった。個体数は結構多く、3個体だけ持ち帰る。あとはテントウなどをつまんで帰る。
卒論のネタとしても、このエサキアメンボの生息状況調査や生態調査は面白いと思っているので、こまめに通うことにしようっと。