まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

命名者名が著者と違う件―エビカニを例として

S.D. GRAVE & P.K.L. NG (2021) The curious case of “innies”: Articles 50.1, 50.1.1 and the citation of authorities in Decapoda Crustacea—a way forward. Zootaxa 4963 (1): 163–172.

じっくり読んでいないが、エビカニを例として命名者名が論文著者と異なるケースについて論じている。

Heterocarpus facetus Zarenkov in Zarenkov and Khodkina (1983)

Hypoconcha panamensis Smith in Verrill (1869)

などの例が出ているが、ネット検索でヒットしにくいことから問題が多いという認識のようだ。確かにそうかも知れないけど、これまでの慣用で良いのでは、特に不便ではない、という見解を自分は持っているので、このままで良いのではないだろうか。昆虫、特に蝶蛾の古い学名にはもっと複雑なケースも散見されるしそれを新たな規約で改定していくのは間違っていると思う。