まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

耐震

今回インドネシアで一番印象的だった出来事は20日にあった地震だ。
ジョグジャカルタ南部を震源とするそこそこ大きな地震だった。ジョグジャカルタ市内では震度4位だと思う。ちょうどショッピングモールの最上階の飲食店にいたのだが、揺れはじめたとたん辺り一面の悲鳴と我先にと出口に殺到する集団。調理場中の店員までもが飛び出し逃げ去った。そのパニックぶりにこちらは恐怖を感じた。揺れが収まってもしばらく店は閑散としていた。我々日本人はいたって落ち着いていた。
ジョグジャカルタは数年前の地震で大きな被害が出ており、そのトラウマと建物の耐震への不信感が人々の心に渦巻いているのだろう。
しかし後で思い返すと自分達日本人ののほほんとした対応よりも、パニック状態とは言え地元勢の出口に殺到する対応の方が正常だったのではなかろうか。建築物の耐震に保障が無い状態で、自らの保身は積極的行動(逃げる)しか無いのではなかったのだろうか。パニックは良くないが、のほほんとした対応も、生物としての重要な生存本能が欠落している気がする。
日本は本当に安全な国だと思う。しかしその安全にあぐらをかき慢心していては良くないし、世界では通用しないだろう。それに日本だって耐震偽装などあり真に安全かなんて判らない。