Y. Sawada, N. Sato, T. Osawa, K. Matsumoto, M.-C. Chiu, R. Okada, M. Sakura and T. Sato (2024) A potential evolutionary trap for the extended phenotype of a nematomorph parasite. PNAS Nexus, 3: pgae464.
ハリガネムシに寄生されたカマキリが、水面と同様に偏光があるアスファルト舗装に飛び込んでしまうことによりロードキルにあっている。いわゆるevolutionary trapになっているだろうという報告。面白い。
この前、海を眺めながらカマキリは海に飛び込まないのだろうか、と考えていた。どうなんだろう。
K Watanabe (2025) Review of Dytiscidae (Coleoptera) eggs: focus on Japanese species. Journal of Insect Conservation, 29: 1. https://doi.org/10.1007/s10841-024-00636-6
日本産ゲンゴロウ科の卵のレビュー。全体の29%のカバー率とのことだが、網羅的で素晴らしい。こういう振り切ったマニアックな論文は、時間差で評価されるはず。この論文が日本人研究者によってまとめられたことを誇りに思う。
Fig.2が素晴らしい。卵の形態に系統的違いがそんなに無さそうなのはちょっと意外だった。
AN Fernández-Campos, AV Guzmán-Robles, G Cuéllar-Rodríguez, and F Armendáriz-Toledano (2024) Endophallus inflation: a potential taxonomic tool for the subfamily Scolytinae (Coleoptera: Curculionidae). The Canadian Entomologist, 156: e32.
キクイムシの内袋を膨らませてみたら、分類に有用な形質だったよ、という論文。膨らまし方は、ゾウムシのDam (2014)に従っている。
T YANAGI & K AKITA (2024) Description of a new species of the genus Archaeoglenes Broun, 1893 (Coleoptera, Tenebrionidae, Phrenapatinae) from the Ryukyus, Japan, with
ecological insights. Zootaxa 5538 (1): 045–053.
リュウキュウチビコクヌストモドキArchaeoglenes fujikawai Yanagi & Akita sp. nov.を奄美大島と沖縄島（基準産地）から記載。
“Akagarezai”を”red-rotten wood”とし、生態学的知見などで"Akagarezai"を多用しているが、一般的な褐色腐朽（brown rot）とどう違うのか、これではいけなかったのかが判らず、もやもや。いや、ネットで調べた限りは、赤枯れ材というのはいわゆる虫屋用語のようなので、こう表現するのは良くなかったのではないかと思う。
朝は少し頭が重かった。
宿の近くでBIOMEをしてみたが、クエスト達成にならない。どうしてだろうと考えてみたら、東京都ではなく神奈川県だった。都立大まで移動してキャンパス内でBIOME。60種投稿したかったが、タイムオーバーでクエスト達成ならず。チュウゴクアミガサハゴロモとアカボシゴマダラが多かった。12月に東京に出張が入っているのでその時にリベンジしよう。
李君の発表は良かったけど、緊張していてちょっと落ち着けと言いたかった。少しウケていた。
午後のシンポジウムはとても良かった。いろいろ考えることがあった。
続く小集会は演者2人を選んだ私の人選勝ち。とても面白かった。ある参加者が、この大会の中で一番面白い発表だったと言ってくださり、とても嬉しかった。自分もそう思った。
挨拶も早々にホテルに戻り大人しく蒙古タンメン中本でタンメン。旨い。
大会中、いろいろな方に挨拶したりしてもらったりしたが、やはり人の顔と名前を憶えていない。。。。すみません。でもOBはどんなに久しぶりに会っても名前が出てくる。これが出てこなくなったらボケたことになるんだろうな。現役学生は1人しか参加しなかったけど、OBがたくさんいて、みんな活躍していて嬉しい限り。
