まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

上野俊一先生逝去

上野先生の逝去の報に接し、大きな喪失感を感じる。心からのご冥福をお祈り申し上げます。

高校生のころから名前を拝見しお姿を見かけるたびに背筋が伸びる思いでいた。大先生というような風格と上品ないでたちと振る舞いであった。大学生になり研究をスタートさせると何かと接する機会もあったが、こちらが萎縮してしまい何かお願いする際にも佐藤先生を通じてお願いしたりしていた。実際にお話しすると気さくで優しい笑顔で接してくださるのだが、こっちは勝手に緊張していた。

社会人になったあと某資格試験の面接のとき、緊張しながら面接室に入ると3人の面接官が佐藤先生、上野先生、そして環境省の担当者(左から順)だった。そうきたか、これはギャグか、と思いつつ席に座ると上野先生から開口一番、「インドネシアはどうでしたか?」と数か月前に行った遠征の話を振られ、面接時間中ずっと笑い声の絶えない雑談になった。資格に関係する話は全くでなかった。佐藤先生はにこにこ合の手を入れる程度。それではまずいと思った担当者が最後に一言二言質問して面接は終了した。こんな豪快な面接は後にも先にもなかったが楽しい思い出である。

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2010年の甲虫学会シンポジウム。左から森本先生、上野先生、渡辺先生。司会は大林先生。