まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

スジヒメガムシ

S.K. Ryndevich & R.B. Angus (2020) Redescription of Hydrobius pauper (Coleoptera: Hydrophilidae), with a key to the Eurasian species of the genus Hydrobius. Zoosystematica Rossica, 29: 77–86.

日本のスジヒメガムシ属は2種記録があるが、おそらく1種Hydrobius pauper Sharp, 1884 のみだろうという意見で纏まりつつあったが、本論文では本種を再記載して、北海道産をHydrobius fuscipes (Linnaeus, 1758) としている。つまり記録されている2種とも実態として存在しているだろうというものだ。本州で記載された前者がなかなかの珍品なのが問題解決に至らない原因の1つだと思う。

実は愛媛大学のコレクションに本州産の標本があるし自分も20年近く前に採集したことがある(すぐに標本が出てこないが間違いない)。これらを再検討することは日本人研究者の役目だと思う。だれかやらないかな。