まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

【書評】新種の発見

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とっても良い本。お勧め。途中で採集方法の話が出てきたときにはどうなるのか心配だったが、全体を通してうちの研究室の学生ならこれくらいを基礎知識として知っていて欲しいというような内容ばかりであった。出てくるぞ出てくるぞ、と思っていたサザエは後半の方でやはり出てきたけど、丁寧に説明しすぎていて、読者に理解してもらえるか判らないところもあった。自分が講義で話すときはもっと端折ってしまっている。第5章の「これからの分類学」は分類学者必見。勇気が湧くような内容だ。私は悲愴的に思っているところもあって、著者とは異なる考えもあるが、勉強になった。

途中、学名が《》で括られていたり年号が数字と漢字混じりだったりするところが気になったりもしたが、それ以外は読みやすかった。この内容が新書で読めるのは本当に嬉しい。