「進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語」千葉聡 講談社 2020
積読していたが、ダム湖畔で読了。とても面白かった。新書なので、少し硬いかと思ったが、著者の興味がある研究分野をその裏側から物語るもので、個々のストーリーが興味深く引き付けられた。とくに後半の9章～12章の学生たちとのエピソードを伴ったものは良かった。学生たちの名前を漢字でなくカタカナで書いているのは味があった。ヒラノ君の現状をあとで謎解きのように出していたり、最初の方で出てくる話題が後で回収されたり、ミステリーのようなストーリー展開も良かった。
Euhadraの話は、双方の論文を読んでいたが、そういう裏事情があったとは知らなかった。勉強になった。「シンプルで美しく、センセーショナルな結論が正しいとは限らない」このシンプルに流された一人だった。このほかにも、いくつもハッとさせられるインパクトある文章があった。
