まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

未来

歳をとると昔のことを突然思い出したりする。「人はなぜ追憶を語るのだろうか。」と北杜夫は書いているが、本当にその通りだな、と最近になり思うようになった。

日本野鳥の会に小学3年生の頃に入った。その時の入会案内の冊子だったと思うが、過去、現在、未来の環境を鳥瞰した絵があった。そんなことは忘れていたし冊子も当然手元に残っていないが、最近ふと頭に浮かんできた。今から40年位前のことなので、そこに書かれた未来の絵はスモッグが立ち込め山や川は拓かれてしまい、空を飛ぶのはカラスとドバトだけ、という、見るからに環境汚染が進みました、という解りやすいものだったように記憶している。子供の私はそれを見て、やはり環境保護は大切だな、と思ったのだった。

その未来がどれくらい先の想像図だったのか解らないが、40年を経てそうはならなかったし、これからもそうはならないだろうな、と思う。この間に様々な環境法が作られ、自然や環境に少しは配慮したことが行えている。野鳥の会が果たした役割も大きかったと思う。

でも、その頃とは違う形で、その頃には想像もできない理由で、環境の変化が起こってしまい、明らかな環境劣化が進行しつつある。果たして、あの想像図と現状とは、どちらがマシなんだろうか?現状のほうがマシだとは思いたい。