まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

名前

ぼくは人の名前と顔を覚えるのが苦手だ。病的なほど覚えるのが苦手なので、覚えるのにどういうコツがあるのだろうとネットで調べてそのコツを実践してみたりもしたが、ぜんぜん覚えられない。身近な人から芸能人まで、本当に人の名前と顔が一致しない。先日、家の近くで犬を連れた奥さんとすれちがって会釈をしたのだが、隣にいた娘に「〇〇さんのお母さんだよ」と言われて、「え、そうだったの?」となった。何度も顔合わせたことあるはずなのに。娘は私の態度を見て、たぶん判っていないだろうなと思ったらしい。

家族にはよく呆れられるのだが、人の名前は出てこないのにどうして生きものの名前はすぐに出てくるのだろう。生きものの名前は新しいものでも覚えられるから、若いころに覚えたものを忘れていないだけということでもないようだ。人の名前は個体個体に付けられたもので、生きものの名前は種に付けられたものである。個体識別は難しいけど、種の識別は容易なのだ、というのが私の説だ。

この前、山を登っていたら遠くに小鳥がいた。地鳴きでは種名が判らなかったのでデジカメで写真を撮って拡大して見てみた。

「ハギマシコだ!」

脊髄反射のようにその場で種名がすぐに出てきた。思いおこすとハギマシコはこの15年くらい見ていないし、そもそもこれまでに数回しか見たことがない。鳥類図鑑も毎日眺めている訳でもない。それなのにすっと名前が出てきたのだ。15年前に会った人が久しぶりに目の前に現れても絶対に名前が出てこないだろう。

f:id:yoshitomushi:20191118221644j:plain(久しぶりに見たハギマシコ、どのへんがハギなのだろう?色?)

 きっと人間にあまり興味が無いのだろうな(自覚はないのだけど)。あと、脳の中で人の名前と生きものの名前を覚えるスペースが違っているのだろうな。