まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

CBDは生物多様性研究をやりにくくする

K. D. Prathapan et al. (2018) When the cure kills--CBD limits biodiversity research. Science 360 (6396), 1405-1406.
あとで読む。

読んだ(7/17)。生物多様性条約(CBD)に基づく名古屋議定書(NP)と遺伝資源の取得と利益配分(ABS)が本来の趣旨と異なり生物多様性研究の障害になり、特に生物多様性基礎情報(例えば分類学)とかのスピードを遅くする可能性があるという主張。分類学などはもともと商業的行為とは異なる面が大きいし、生物多様性解明に向けてもっと促進されるべきであるのに、逆効果になっているのは間違いないと思う。
しかし、日本のペット業界などを見ると規制を緩めるのも怖いし、日本のウナギに関する醜い商業戦略などを見るとそもそも商業的価値によっては条約等も歪んで解釈される可能性もあることなので、本論文を読んでも、なんだかな感を感じてしまう。
どうでも良いことだが、論文についているヒマラヤのシャクナゲが咲いている風景写真が素晴らしい。花の色が違う4種が咲いているのだが、こういうのがまさに生物多様性だよな。