まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

【書評】昆虫こわい

わくわくの採集記。とにかく出てくる昆虫の写真が素晴らしい。注釈として学名が巻末に示されているのは新書としては珍しいと思うけど、とても良い。実際に何度も巻末を見に行った。
研究に関することを控えめにしているのは、おそらく一般向けということだと思うが、それが最初にあった方が良かった気もする。あと、和名が付けられているものと「〜の一種」と学名をカタカナ表記したものが混在していて、それは仕方ないことかも知れないけど、とりあえず和名が付いているものの方が自分には安心して読めた。
採集紀行文はとても好きなのでいろいろ読んだが、私は「カミキリムシの魅力」(1987年、築地書館)の入江平吉さんと露木繁雄さんの書かれたものが好きだ。特に入江さんの文章は、高校生の頃から暗記するほど読んだ。カミキリムシが好きということもあるが、さらりとすごいことが書かれていてわくわくさせられる。春に奄美に行った際も入江さんの紀行文の文章が頭の中に浮かんできた。