まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

2015年の反省

全体として悩みの多い1年だった。そしていろいろ考えさせられた。今年読んで良かった「できる研究者の論文生産術」や「学術書を書く」に感化され研究に対するモチベーションが上がる一方、社会や大学を取り巻く閉塞感がより強くなり、自分にできることは無いのかと考えてばかりいた。特に後者を読んだ後は、知識を単なる情報ではなく体系的に後世に伝えることこそが自分の立場として必要なのではないかと思い、その方策ばかりに気をとられていたところがある。未だに答えは出ていない。加えて高須賀君と中島君の「フィールドの生物学」シリーズを読んで感動すると同時に焦りも感じてしまっているところだ。
論文執筆は、英文論文9本、日本語報告14本と、頑張ったほうだと思う。ここ数年の懸案だった日本と台湾のヒメトゲムシのレビジョンとYpsiloncyphonの論文を出せたのは自身でも評価したい。また、林さんとの共著のZaitzeviaria論文は学会賞も頂き、よい思い出となった。和文報告もNiponiusの紹介など、以前から書きたいと思っていたことが書けたので良かった。しかし投稿後のペンディング案件が2つあり、加えて今年に出したかった論文を何本も積み残している状況。
編集は英文誌も和文誌も定期発行できたので及第点。でも双方に課題が残っている。
研究活動は課題が残った。時間に追われフィールド調査になかなか出られず、加えて今年に新規に取り組もうと思っていたことが中途半端に終わってしまった。「できる研究者の論文生産術」を読んで、自らの研究時間を作ることの下手さを認識することができ、上半期では改善への方向性も見えた。しかし下半期は雑用と編集などに追われ、全く研究できていなかった。新年からの立て直しを誓う。
教育面は、反省ばかり。昨年末の反省から、指導学生に対し1週間に少なくとも1度の報告義務を約束して貰ったが、まったく守られず、これも課題。