まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

アヤスジミゾドロムシのこと

私がアヤスジミゾドロムシを採集したのが1996年8月のこと。このことは「丸山宗利(編著)2006.森と水辺の甲虫誌」に書いた。本当にラッキーだった。その当時、東日本を中心に1950〜1960年代に灯火で採集された少数の標本が知られるだけの幻のヒメドロムシを中部地方で何の前触れもなく採集してしまったのだ。あの時は記憶が飛ぶほど興奮した。それから約10年は追加記録が無かった。その後、島根や新潟でも発見され、生態や幼虫形態までもが解明された。今では日本のヒメドロムシの中で最も調べられた種とも言えるかも知れない。
私はここ数年、島根県に調査に訪れる機会を得ているがこのアヤスジのポイントには近づかなかった。20年前のあの美しい思い出にしがみ付いていたともいえる。今日、久しぶりに採集して、20年前の興奮がよみがえった。そしてまだまだ知らないことが残っているようにも感じた。1つだけ調べてみたいことがあり、今日は数頭を生かしたまま持ち帰ることにした。