まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

【書評】昆虫 (学研の図鑑LIVE(ライブ))

本屋で見つけたので立ち読みしてみる。著者のコンタミがあると聞いたので見てみたら確かにその通り。思わずにやけてしまった。あと、ハチ類のマニアックな掲載種のセレクションに思わず笑いつつも、選んだ三田さんの思惑に脱帽。類似書が毎年何冊も出ている中、日本初記録であろうそれらのマイナーハチの写真が掲載されているだけでこの本の存在価値はあるだろう。買わないつもりだったが、マイナーハチの写真を見たら欲しくなり買おうかと思い、ペラペラめくりつつミスはある程度目をつぶっていたが・・・・甲虫ひどすぎ。あとアブラムシの写真もダメ。ということでやっぱり購入を中止。残念。
甲虫は気付いた(覚えている)ところでは、クチキクシヒゲムシとされ掲載されているのは、ナガハナノミ。似ても似つかない。つーか科が違いますし、上科も違います。セスジガムシ科は2種が掲載されているが・・・・たぶん2種とも同定間違い。つーか、これって同種?
アブラムシは同定間違いこそないかも知れないが(2種ほどかなり怪しいけど判断できず)、微妙な写真が多く、「この種でこんな写真を掲載する?これじゃ種の特徴を捉えていないよ!」というものがほとんど。たとえばセイタカアワダチソウヒゲナガなんかは個体の色の褪せた有翅雌雄虫の写真が出ているが、図鑑であるならよく見かける艶々真っ赤な無翅の方がよいでしょう。
裏事情をいろいろ聞いているので、著者らの責任ではないと思うが、このままこうやって販売されているのは良くないですよ!別にマイナーな昆虫の誤同定にカリカリする必要はないのかも知れないけど、私のように図鑑マニアではない場合、このような昆虫図鑑は1家に1冊という書籍だと思う。だからこそ、ミスは出来るだけ少ない方が望ましいし、ミスしないような種だけ選んで掲載しても良いのではなかろうか。
子供向けの昆虫図鑑だと、数年前に出た「昆虫 (講談社の動く図鑑MOVE)」は購入して持っているが、これは良かった。
〜〜9/21追記〜〜
1つ思い出した。マニアックなところで「ムネアカマルカッコウムシ」が掲載されていたが、何と!「ナガマルカッコウムシA. sakaii Murakami, 2014」だった!これは今年の7月に記載されたばかりの新種なのだが、あまりにタイムリーで笑ってしまった。これは誤同定とは言えないだろう。