まるはなのみのみ

日記です。ときどき意見や感想。

ちょっとフィールド

午前中はミュージアム見学者対応。農学部に戻る途中の石手川でお昼を一人食べる。
以前から気になっていた木があり見てみるとシナサワグルミという名札が付いていて、アブラムシもいる!明らかにサワグルミミツとは異なる種で、はじめての種だった。嬉々として持ち帰る。ヒメトゲムシもムクノキの樹液にたくさん来ていた。
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持ち帰ったアブラムシを調べてみると、明らかにKurisakia属ではあるが、図鑑には掲載されていない種であった。AWPやその他の資料を基に整理すると、日本にいる本属は以下の4タクサであることが判った。(後日加筆修正)
・サワグルミミツアブラムシKurisakia onigurumi (Shinji, 1924) ホスト:ノグルミ(Juglans spp.)、サワグルミ(Pterocarya spp.)
クヌギミツアブラムシKurisakia querciphila Takahashi, 1960 ホスト:Quercus spp.
・Kurisakia ailanthi ailanthi Takahashi, 1960 ホスト:ニワウルシ(原記載ではそう書かれているが、オニグルミの誤認ではないかとのこと)
・サワグルミオオミツアブラムシKurisakia ailanthi sawagurumii Sorin, 1988 ホスト:サワグルミ
ということで、今回の種はサワグルミオオミツアブラムシKurisakia ailanthi sawagurumii Sorin, 1988に当てておくことが妥当そうだけど、何だか混乱しているなぁ。しかし都市公園の植栽樹で大量発生しているような害虫に和名が当てられていないなんて不便極まりない。
サワグルミミツ。生体時には横縞が目立つ。
クヌギミツ。生体時には縦の緑の模様が目立つ。
サワグルミオオミツアブラムシKurisakia ailanthi sawagurumii Sorin, 1988。クヌギミツによく似るが、より小さく模様も異なるようだ。